一般選抜の配点と試験内容
知っておきたい美大入試の基礎知識をお届けする「美大入試の基本」Blog。
今回のテーマは「一般選抜の配点と試験内容」です。

一般選抜とは、大学入学共通テスト(略して共通テスト)以降、年明けの1月ごろから行われる入試の総称です。一般選抜で押さえておきたい基本的な3つのポイント、”実技と学科の総合点で合否判定”、”実技はデッサンと専攻別課題”、”二つの学科試験で可能性が2倍!”についてお話しします。

「実技と学科の総合点で合否判定!」

大学ごとに様々な配点のケースがありますが、ここでは美大入試で比較的よくあるケースをご紹介します。今回、例に挙げているのが、「多摩美術大学一般選抜の例」です。一般選抜になってからまだ入試が行われていませんので、昨年までの一般入試の例でお話しします。
美大ですので、デッサンを描いたり、油絵を描いたりする試験があります。これを「実技試験」と呼びます。一方、美大なのに残念ながら実技試験だけでは済まず、多くの大学・専攻で学科の試験(代表的なのは英語や国語)も合わせて行われます。実技試験300点学科試験200点合計500点満点が評価の対象となります。

ただし、中には学科試験を行わない、実技試験を行わないなど配点が異なる大学・学部もあります。ここでは簡単に、美大といえども実技だけでは合格できず、学科のウエイトも重要だ、ぐらいに覚えておきましょう。

実技はデッサンと専攻別課題

デッサン

次に実技試験について少し深く見ていきます。実技試験の配点は300点。この300点の内訳は、デッサン150点専攻別実技150点となります。デッサンは鉛筆や木炭と呼ばれる画材を使って、黒のみで描く絵です。ここで例として挙げているのは鉛筆で描いた手のデッサンです。一方、専攻別課題というのはデザイン科だったら絵具を使った色彩構成、油画科だったら油絵といったように、その専攻特有の課題です。

デッサンについてもう少し見ていきましょう。
手をモチーフにしたデッサン、石膏像がモチーフの石膏デッサン、静物デッサンや人物デッサンなどさまざまな課題が出題されています。専攻によって若干採点のポイントが異なりますが、デッサンではまず「基本的な描写力」があるかどうか、そこが評価のポイントとなります。

「専攻別実技課題」

次に、専攻別実技課題についてです。
例として挙げているのは、デザイン科で出題される「色彩構成」と「立体構成」、油画科の「油彩」つまり油絵です。全体的には、絵具を使う出題が多く、立体課題はそれほど多くはありません。絵具の課題の場合は「絵具の基本的な扱いができるか」「色彩感覚に優れているか」「絵具で描写できるか」などの基本的な項目の他に、「個性」「発想力」「感性」などが評価のポイントとなります。

デッサン、専攻別課題のいずれも、大学や専攻により出題傾向が大きく異なります。進みたい専攻が見えてきたら、大学が発表している資料を活用して、どんな絵が描けるようになる必要があるのか、しっかり確認しておきましょう。

「二つの学科試験で可能性が2倍!」

ここではまず「一般方式」について説明します。一般方式は500点満点です。内訳は実技2科目合計の300点に、学科試験の200点が加わって500点になります。この時の「学科試験」とは、各大学の独自形式で行われる試験となります。
例えば多摩美術大学だったら、多摩美術大学で作成した英語や国語の試験ということです。もう一つ、共通テスト方式というのがあります。こちらは学科試験に共通テスト、つまり大学入学共通テストを学科試験として活用するという方法になります。ちなみにこの場合の実技の配点は200点。合計400点満点となり、一般方式に比べ学科のウエイトがやや高くなる配点となります。

つまり、一つの専攻で、一般方式と共通テスト方式、ふたつの学科試験で出願することができます。この場合、実技試験は1回の実施でOKです。一つの専攻で二つの学科試験、実技試験は一回のみ、万が一、一方の学科で失敗しても、もう一方の学科試験で合格する可能性がある、とうことです。さらに、多摩美術大学や武蔵野美術大学では学科の試験にA日程・B日程と二つの試験日を設け、どちらか点数の高い方を使用することができるという仕組みになっています。チャンスは多い方が良いですよね。美大でも共通テスト方式を採用している大学は多いので、是非、共通テスト対策もきちんと行って可能性を広げておきましょう。

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