テンペラ実習課題

今回の受験科油画コースの自画像課題は、テンペラと油彩の混合技法を学びます。
いわゆる受験対策ではなく、表現の可能性を探っていく描画材研究課題ですね。

本来テンペラというのは、水と油性の成分が乳化した状態のものを媒材として描く技法のことで、その際に乳化剤として卵を使うのが卵テンペラ、カゼインを使うのがカゼインテンペラである。卵テンペラが一般的だが、卵テンペラは、顔料を鶏卵と水とダンマル溶液とで画面に定着する。油彩画のような黄変を起こし難いという特徴があるため、卵テンペラで描かれた絵画は、時代が経過しても絵の具の発色のいい状態であることが多い。

テンペラは顔料(絵の具の素、粉状)を画面に定着させるため卵のタンパク質を利用します。
今回は卵黄(全卵を使用することもある)でテンペラメディウムをつくります。

30㎝×30㎝の板にカラージェッソ(レッドオーカー)で下地をつります。

自画像はアトリエで撮った写真を使用し制作します。
トレーシングペーパーを使って、写真を画面に転写していきます。

 

画面へトレースダウン。いよいよ準備ができました。
顔料のチタニウムホワイトをテンペラメディウムでよく練ります。その絵の具を水で薄め調整し、丁寧に丁寧に顔を線描で描写していきます。 

 

次に髪の毛や服などにベースとなる色をおきます。
混合技法ですので、今回ここには油絵の具を使用します。髪の毛の部分にも油絵の具で濃い茶系の色を載せてあります。
その後、画面全体にテールベルトという人体を描く時の陰などによく使われている色をグレーズ(薄く絵の具を溶剤で溶いた液を画面に刷毛などで薄く塗ること)し、その上からチタニウムホワイトの顔料にテンペラメディウムを加え更に加筆していきます。

 

絵に深みが出てきたところで、背景と身体の服に硬めに練った油絵の具をしっかりおいていきます。  

 

ここからは、写真と絵をよくみながらバランスよく加筆とグレーズを繰り返し、完成度を高めていきます。

 

課題終了です。
まだ描き込み不足は否めないですが、初めての古典技法。今後の課題に活かせるといいですね!