絵画専攻で何ができる?

絵画専攻の入試:進路編

知っておきたい美大入試の基礎知識をお届けする「美大入試の基本」Blog。今回のテーマは「絵画専攻の入試:進路編」です。
絵画専攻というのは、この2つの科を言います。
ひとつ目は油画科とか油絵科と言われている、油絵具を描画材にした表現を主とした科です。もうひとつは、日本画科です。岩絵具と言われる描画材を用いた表現を学ぶ科です。
それ以外に版画科も絵画専攻として設置されている大学もあります。また、版画科は、油画科の中に組み込まれている場合も多いようです。

さて、今回のポイントは2つ。
一つ目は「どんな仕事に就けるの?」
二つ目は「大学で何を学ぶの?」です。

「どんな仕事に就けるの?」

まず一つ目の、美大の絵画専攻で学んだ人がどんな仕事に就けるのかという、大学を出た後の将来についてです。卒業後に何をしていくのかですね。
絵を勉強するのだから、みんな画家になるのかというと、違います。もちろん画家も含めた作家活動は、多くの人が目指すところでしょうが、卒業してすぐに、どこにも所属せずに、フリーで活動し、生活していける人は、ほとんどいないと考えてよいでしょう。一方、作家活動をしつつ他の仕事で収入を得るという人は多いです。他の仕事といっても大抵は美術に関係した仕事です。

作家活動

少し詳しくみていきましょう。
まず「作家活動」とは何でしょうか。これは個人が社会に向け、作品を通じて発表活動をすることです。
例えば「画家」はイメージし易いと思いますが、絵を描いてギャラリーや美術館で発表する人たちです。
「現代美術家」とは、現代の表現をもう少し、幅広く捉えた時に、絵画だけでなく、立体的な表現やインスタレーションと呼ばれる空間を使った表現、パフォーマンスなどをする人たちです。ギャラリーや美術館、野外展など、様々な場所で発表しています。
「漫画家」は説明は不要ですね。「漫画家」も含めて「イラストレーター」、「写真家」、「映像作家」は個人的な発表活動もすると思いますが、この分野は、依頼されて仕事を請け負うことが基本であると言えます。「作家活動」といっても孤高の画家のようなものだけではない、案外身近で幅の広いジャンルであることが分かりますね。

教育関係

次は教育関係です。これは美術を教える仕事です。いわゆる美術教師ですね。美術教師がいるからこそ、美術が広まり、そこから次世代の表現やデザインを担う人々が出てくる、重要な職業です。
教える場所は多岐にわたります。
子供のための絵画教室、保育園や幼稚園、小・中・高・大学、短大、専門学校、予備校、カルチャーセンターなどです。専任の先生、非常勤の先生など様々な形が考えられます。

デザイン関係

教育関係とともに多いのはデザイン関係への就職です。デザイナーと呼ばれる仕事です。多くは工業製品などの立体物のデザインよりも、広告関係やウェブサイトなどの平面的なイメージを創る仕事に就く人です。また、立体空間でも、建築やインテリアデザインよりも、テレビや舞台美術、ディスプレイデザイン等の正面性の強い、視覚的なイメージ重視の空間表現に向いているようです。ゲームやアニメーションのキャラクターデザインなどの仕事をしている人も絵画専攻出身者が多いようです。

進学

進学という選択もあります。もっと学びたいという人です。
自分が出た美大や、他の美大の大学院への進学です。
美大では、デザイン専攻より、絵画専攻の方が大学院に進学する人が多いのではないでしょうか。外国の美大の大学院へ留学して勉強を続けるのも選択肢の一つです。

「大学では何を学ぶ?」

大学を出てからのこと、少しイメージができてきましたか?デザイン科に比べ、就職に直結した学びではないものの、表現者になるばかりではなく、多様な職業があるということをまずは押さえておくと良いでしょう。
二つ目のポイントは、大学で何を学ぶのか、についてご説明しましょう。様々な大学で多様なカリキュラムを用意しているので、ここでは一般的なカリキュラムの流れについてご紹介します。
絵画専攻は絵を学ぶわけですが、最近では、絵画だけでなく立体や映像等も広く学び自分の表現を見つけるためのカリキュラムも用意されています。

1・2年で造形表現の基礎を学び、3・4年で自分の表現を極めていくという順序です。
デザイン専攻が就職を前提とした教育であるのに対して、絵画専攻の教育の中心は、作家の養成です。基本のデッサンや絵画実習の授業の他に、古典技法や壁画、各種版画等の具体的な技術を学びます。絵画に限らず立体や空間表現、映像に至るまで、現代の表現を広く学ぶ授業も取り入れられています。また、日本画科では、岩絵具という日本画特有の素材の技法を専門的に学びます。高学年になるにつれておのおのが、自分の表現スタイルを探究していく事や、作品をプレゼンテーションしていく能力をつけていき、表現者として自立することを手助けする教育プログラムとなっています。

大学の授業内容については、様々な大学が魅力的な情報を発信しています。興味のある大学のウェブサイトなど、是非チェックしてみてください。
しっかり情報を理解して、難関美大への現役合格を目指しましょう!

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