この失敗から学んだ!Best3

デッサンの失敗体験

こんにちは、基礎科です!

デッサンに限らず、技術を学ぶ過程では失敗はつきものですよね。基礎科でも「今のうちにたくさん失敗しておこう!」という話をよくしています。

今回は、デッサンを学び始めた頃に誰もが経験しがちな失敗を3つご紹介します。筆者自身も身に覚えのあるものばかり...自分に思い当たるものがないか、チェックしてみてくださいね。

この失敗から学んだ!ベスト3

影が構図に悪影響

デッサンでは、モチーフを紙の中央にバランスよく配置することが基本ですよね。描き始めの段階でも、余白の偏りがないよう慎重に調整するはずです。

それなのに、描き進めるうちに「なぜか構図のバランスが崩れてしまった…」ということがしばしば起こります。

例えば、以下の2枚の絵を見てみましょう。左が描き出し段階のもの、右は描き込んだ後のものです。

左に比べて右のデッサンは、下に寄っているように見えませんか?上の余白がぽっかり空いているように感じます。これは実は、描き出しの時に「床に落ちる影」を見落としていることが原因です。

この「影の後出し問題」。ほとんどの人が経験してるんじゃないかというくらい、やりがちな失敗です。

解決策はシンプルに、早い段階から、床の影を描くこと。影もモチーフの一部として、最初から参加させてみると...

完成まで、予定通りのバランスを保てます。

手は動く!?

2つ目は、手のデッサンでよくある失敗です。手は身近なモチーフですが、いざ描こうとすると想像以上に難しいですよね。その難しさの一因に、「手は動く」ことが挙げられます。

何を当たり前のことを言ってるんだ!というかんじですが、もう少し詳細に言うと、「動かしているつもりがないのに、動く」ということ。一定のポーズを、一定のアングルで見続けるのが非常に困難なわけです。

その結果、固定の手を描いているつもりでも、いろんな視点で描いた情報が入り混じり、構造に違和感のある手に仕上がってしまいます。

解決策としては、「手は動く」ことを理解して、なるべく固定するように工夫をすること。手の一部にチェックポイントを作り、見え方を常に確認して、動いていないかこまめにチェックするようにしましょう。さらに構造を理解することで、観察に頼りすぎず手を描けるようになると良いですね。

物の重なり方が妙で、トリックアートになっちゃった

最後は、複数のモチーフを描くときに起こる失敗です。複数のモチーフを配置するとき、何気なく並べたつもりでも、重なり方によって意図しない錯覚が生まれることがあります。

以下の4つの図を見てみましょう。

3つの幾何形態を並べた図が4点。左側の2点は、モチーフ同士の前後関係がわかりにくい置き方になっています。一方、右側の2点では、モチーフを「離す」「重ねる」を意識して配置しているため、前後関係が明確になり、視覚的に自然に感じられます。

これは描き進めるうちにいつの間にかこうなってしまった、というパターンの失敗だと思います。重なり方がでこんなに印象が変わってしまうのですから、意識的に描くようにしたいですね。

まとめ

いかがでしたか?デッサンを学ぶ過程でこれらの失敗は誰もが通る道。そして、この中から学ぶことがたくさんあります。失敗作として片付けるのではなく、次に活かす材料にしていきましょう!