グラデーションをデッサンに活かそう
こんにちは!基礎科です。
突然ですが皆さん、「グラデーション」を使いこなせていますか?
グラデーションは「階調」のことで、色が少しずつ変化していくことをいいますよね。デッサンを描くうえでも、例えば「丸みを滑らかに描きたい」、「遠近感を出したい」ときに欠かせない技術です。
今回は、美しいグラデーションの描き方・活かし方を考えてみましょう。
グラデーションに挑戦① グレーチャートを作ってみよう!
まずは任意の数(10〜12がおすすめ)のマス目を作り、実際にグラデーションを描いてみましょう。
この時、必ず「1番暗い黒」から埋めること。
明るい色から塗り始めた場合、多くの人が「白寄り」のグラデーション、もしくは「黒寄り」のグラデーションになると思います。おそらくその人の普段のデッサンの色調と近くなるはず。一人一人描きやすい色調がありますからね。
このグラデーション特訓は、「描きやすいグラデーションを描く」のではあまり意味がありません。「1番明るい」から「1番暗い色」までの間に、どれだけのグレーがあるのかを認識するためにも、端の2色の「白」と「黒」は事前に設定して、その間の階調を作るようにします。
白は紙そのままの白を使い、黒はB系の柔らかい鉛筆で塗りつぶし、これ以上ない暗い色を作ってみてください。
端の2色が埋まったら、間のグレーを埋めていきましょう!
幅広く色が作れることが実感できたら、次のステップへ。
グラデーションに挑戦② デッサンを描く時に活かしてみよう!
①で作ったグレーチャートを念頭に、実際にデッサンを描いてみましょう!
コピー紙にしわを寄せたモチーフ。綺麗なグラデーションができます。
よく観察しながら…
デッサンしたのがこちら。
それぞれのグレーが、どれぐらいのトーンで描くのがベストなのか、画面全体を見ながら色を作っていきます。
コピー紙のハリのあるフラットな質感。固有色が白だけのモチーフのなかにも、豊かな色調が表現できたらグッドです!
コツは以下の2点。
筆圧を調節する
強い筆圧で描くとタッチがばさつきます。ばさつくとグラデーションになりにくいので、均一になるよう、丁寧に筆圧を調節して塗りましょう。
異なる硬さの鉛筆を使用する
一本の鉛筆では、作れる色幅に限界があります。異なる硬さの鉛筆でミックス型のグラデーションを作りましょう!ガーゼも使ってOK。
グラデーションを丁寧に、的確に使うことで、
・デッサンの色彩はどこまでも豊かにできること
・描写の密度を高め、デッサンの説得力が増すこと
が分かるはずです。
ぜひトライしてみてください!