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優秀作品の講評
こんにちは!基礎科です。
基礎科は2学期から新入生も増え、アトリエもますます活気づいています。新入生のなかには今年の夏期講習をきっかけに入塾してくれた人も多く、講習会では、みんなが前のめりに制作に向かい、お互いに刺激しあう姿がとても印象的でした。
今回は、そんな夏期講習会を、受講者の作品とともにレポートします◎
デッサンコース(石膏週間)

石膏デッサンコースは、首像から始まり、胸像、大型胸像へとステップアップしていく課題構成でした。
こちらは高校2年生が描いた「モリエール」の木炭デッサンです。石膏のトーン幅を丁寧に調節し、背景のアトリエ風景まで含めて雰囲気のある一枚に仕上がりました。
デッサンコース(静物週間①)


大きな樽がクッションの上に横たわる、ボリューム感たっぷりの静物課題です。構図の取り方や円柱(樽)のパースの処理など、難しい要素が多く含まれています。
上の作品は、バランスが良く静物の構造を自然に描き切っており、豊かな色幅も魅力です。
下の作品は、樽を真上から捉えるという大胆な構図。一見すると「何だろう?」と戸惑うほどですが、底板から漏れる光を美しく描き出し、強い印象を残しています。

デッサンコース(静物週間②)

こちらの課題は、登場するモチーフのほとんどが「黒」というチャレンジングな内容でした。
強い色は形を損ないやすいのですが、この作品では黒の中にしっかりと形を立ち上げていて、立体感が力強く伝わってきます。
デッサンコース(人物週間)

人物デッサンコースでは、モデルさんを囲み制作を行いました。
こちらはまだデッサンを初めて間もない方の作品です。まだ荒削りな部分はあるものの、人体のずっしりした骨格を感じさせる意欲作です。
夜間デッサンコース(構成週間)

特に構成デッサンを学びたい人に向けて設置した、夜間のデッサンコース。
こちらはモチーフと手を絡めた課題。自然な手の描写に説得力があり、思わず目を引きます。自由度の高い構成デッサンながら、その基礎力がしっかり伝わります。
専攻別実技コース(デザイン工芸基礎)

絵の具を使った表現を学ぶコースです。デザイン工芸、日本画、油画など、志望専攻ごとに分かれ、それぞれに合わせた課題で専門的に学びました。
紹介するのはデザイン志望の作品。アクリルガッシュを使って静物を3色に分けて描く課題です。色面分割をするには工夫が必要ですが、この作品は具体的な描写にも踏み込んでおり、見応えのある仕上がりになりました。
講習会では、いつもより一歩踏み込んだ内容が学べる!

講習会は、普段よりもじっくり取り組める時間のなかで、新しい挑戦ができるような課題構成にしています。みなさんにとって成長のきっかけになっていたら幸いです!
現在は冬期講習の準備を進めています。どうぞお楽しみに◎