夏期講習会① 石膏デッサンで「測る」を学ぶ

夏期講習会がはじまりました。

1週目は石膏デッサン週間になっています。受講しているのは、来年の試験で実際に石膏像を描くかもしれない人や、単純に石膏デッサンが上手くなりたいという人たちです。

石膏デッサンを通してもっとも経験してほしいのが、「測る」こと。「測る」ということは、より正確な形を追い求めることです。測り棒やデスケールといった測るための専用の道具を手に、正しい構図を計画し、輪郭的な形の狂いを最小限にしていきます。

測り方を教わったあとで、実際にいろいろなところを測ってみると感じるのは、「普段、いかに自分が勝手な思い込みで物を見ていたか」ということです。目見当(めけんとう)で、大体これくらいだろうと描いた線の角度や長さが、全然違うことに気付いていくのです。

これは料理でいうと、自分の感覚だけで調理をするのではなく、ちゃんと器具で分量を測ったり、タイマーで加熱時間を測ることと同じかもしれません。音楽なら、ギターの弦の音を自分の感覚だけで調整するのではなく、チューナーを使って音の高さを測ることかもしれません。

苦労してやった仕事を疑ったり、自分の感覚を疑うというのは簡単じゃありません。しかし、測って確かめる習慣が身につくと、断然形が良くなります。この夏に頑張って覚えたい技術ですね。