受験生になる前に

こんにちは。
基礎科講師の村です。

基礎科という名前になりました。
以前は高1生・高2生科と言っていましたが、変更しました。
基礎科というくらいですから、美術の基礎や受験の基礎を担っているわけですが、
その中でも特に気をつけて指導しているポイントがあります。
それは「自分一人でもできる」ように教えるということです。
それがあらゆることの基礎になるんじゃないかと考えています。

たとえば試験当日に試験会場に行き、入試問題を読んで自分で理解し、制限時間を意識しながら作品を作り終える。
どんな受験生も最後にはそうしなくちゃいけないですよね。
その時には先生は隣にいない。
友人は友人で自分のことに集中しているでしょう。
誰にも頼れません。

そんな場面でちゃんと考えてやれる人を育てることが大事だと思っています。
昨年度の最後の課題で、ほんのちょっとそれが形になったように思い、生徒たちに自立性を感じ、頼もしく思いました。
最後の課題はこんな内容でした。

週4日クラス実技模試課題

出題:セットされたモチーフを描きなさい。
モチーフ:麻袋、ブロック、中華鍋、ワインビン、大量の玉ねぎ
制作時間:12時間
画材:木炭紙サイズ画用紙あるいは木炭紙に鉛筆あるいは木炭

週4日クラスの実技模試の静物モチーフ

とにかく情報量の多いモチーフです。
高2生への課題としては難しすぎたかも。。。
制作時間が4日あるとはいえ、のんびりしていては描ききれずに終わってしまいます。
このモチーフを描ききるには、自分でどんどん作品を前に押し進めていけるような強い推進力が必要です。

出題しておきながらも、結構心配していたのですが(身勝手)、
そんな心配もなんのその、グイグイ描いていく生徒たちがいました。
おお。良かった。
皆が自己ベストを出そうと一生懸命やってくれました。
いつの間にかこんなにも体力がついていたんだなと実感。。。

基礎科制作風景
基礎科制作風景
基礎科制作風景
基礎科制作風景
基礎科制作風景
基礎科制作風景

写真全部載せきれませんが、なかなかパワフルです。
特に制作プロセスが良かったです。
画面全体のバランスを見ながら描き進めていますね。
遠くから離れて画面を見るなどの客観的な視点が持てているようでした。
加筆指導はもちろんないですし、ここまで自力で考えながら進めているということですね。
受験生になる前に、皆の中に「基礎」ができてきているのを感じました。

次回は講評会にて特に評価の高かった作品を紹介できればと思います。