こんにちは!基礎科です。
みなさん、花の絵を描いたことはありますか?絵画の定番のモチーフですよね。
美大受験においても同様で、毎年必ず花が出題される専攻もあります。
基礎科でも、たびたび静物デッサンに植物や切り花をとりいれて練習をしています。
しかし基礎科では、数日かけて1枚の作品に取り組むカリキュラムになっています。つまり期間中はセッティングしたモチーフをそのままキープしておくわけで、そうなると、もちろん花は枯れます…。
季節や種類によっては、すごいスピードで枯れてしまいます。
とはいえこれは基礎科に限った話ではないですよね。
せっかくセッティングしたモチーフが、描き上げる前に変わってしまうことはままあります。
というわけで、今回は
「デッサン中に花が枯れたらどうするか?」
について、考えてみたいと思います。
なまものは諸行無常
大前提として、枯れちゃうのは仕方ない、ですよね。
元も子もないことを言いますが、こればっかりは止めようがありません。
長持ちしても1週間、特に夏は3日持てば良い方です。
しかも日々刻々と様子が変わります。
つぼみが途中で開花し、花の数が増えてしまうこともあります。
変化がおこるのは仕方のないこと。でも絵を描きながら、その変化をずっと追っていくわけにもいきません。生き生きとした花を絵にしたいときには、どうすればいいのでしょうか?
元気なうちに、スケッチをしまくる。
デッサンは、序盤でおおまかな形をとらえ、終盤にむけ詳細を描き込んでいきます。
花はいざ細かく描き込む!という段階に枯れてしまっているのが問題というわけです。
なので、元気なうちにその様子を記録しておくことが基本です。
写真を撮ってもいいですが、実際の試験では写真は撮れないので、スケッチを身につけましょう。
スケッチのポイントは、とにかくいろんな姿を描いておくことです。
正面だけでなく、横から、裏から、寄ったり引いたり。とにかく一方からの限られた情報ではなく、多くの姿を残しておきましょう。
スケッチを残すのと同時に、それに安心せず、なるべく後回しにせず早めに描くことを心がけたいですね◎
ものは変化する。ことを、理解しよう。
今回は花について取り上げていますが、花に限らず、ものは時間とともに必ず変化します。
りんごも数日すると表面のハリがくたびれますし、パンはカビます。もっというとモデルさんだって疲れて姿勢が変わっていくものです。
実際の試験では1〜2日中に描くので、モチーフが著しく変化してしまうことはそうそうないかと思いますが、変化の危険があるモチーフがないかチェックして損はないかと思います。
ものは変化する。そして、デッサンはその一瞬の美しさを描いているということを、
常に頭においておきたいですね。