基礎科の家庭課題その2_講評編

こんにちは、基礎科の講師の村です。
基礎科で行った自宅課題その2の講評会の内容をダイジェストでご紹介いたします。
今回は在籍生全員提出でした!素晴らしい◎みなさんが自主的に課題を進めてくれて本当に頼もしく思います。引き続きがんばっていきましょう!

では早速、作品の内容にいきましょう。いくつかピックアップしましたので、ご紹介します。

デッサンのポイント解説

もともとの手はどんな形か

週1日ショートクラスの作品。「片手を描きなさい」という出題です。この作品は、手を伸びやかに大きく描いているのが好印象です。また調子のグラデーションが滑らかで、明暗表現が自然です。入学してまもない方ですが、高い観察力があると思いますし、鉛筆のコントロールができる人なのだと思います。一方で、課題は指ごとの比率の違いです。この手は親指がとても長く感じられます。手を開いた時のもともとの手の形がどのくらいか、指の長さの違いはどれくらいかなど、想像したり、実際に確かめる事を積極的に行いましょう。

モチーフの構造を見直そう

週2日クラスに出題した「調理器具を持った手を描きなさい」という課題です。こちらの作品も堂々として大きく画面に入っていて良い印象です。小指がやや小さい印象ではあるものの、軽く掴んでいる時の指を良く観察しています。ピーラーを持っているのですが、手の中に隠れてしまったせいでしょうか、構造が少し曲がって見えてしまいます。特にピーラーのど真ん中の中心軸が親指を境にしてズレて見えます。指によって隠されてしまった部分をしっかり想像することで、もっと説得力のある描写ができるようになると思います。

手は動くものであるということ

前作と同じく「調理器具を持った手を描きなさい」という出題です。構図がしっかり検討されており、手も泡立て器も画面にすっきりと入っていて観やすい作品です。どんな調理器具を持つかで、構図の取り方や持ち方は都度調整する必要がありますが、この人はしっかりそれができているようです。泡立て器の描写も、製品の構造を良く理解しており説得力があります。一方で、改良したいのは手の柔らかさです。マネキンのように堅い手に見えてしまうので、手は動くものなんだということを強調した方が良いでしょう。指の関節部分などに皮膚の柔らかさを伝えるための形が描けると良くなると思います。

正中線を確かめる

週3日クラスに出題した「自画像を描きなさい」という課題です。人物に動きがあり、履歴書の証明写真みたいなカチコチなポーズではないところに、作者の工夫が感じられます。柔らかく、生き生きしたポーズですね。加えて、作者は人物の真ん中の線「正中線」をしっかりとベースの段階で描いていることがわかります。なんとなくパーツごとに描いてしまうのではなく、全体を一つの構造物だと捉えている点も良い点です。一方、眼のあたりは少し平面的です。まぶたの中には眼球が入っていることを伝えること、また、まぶたによって眼が暗くなることを描きましょう。

色彩と明暗の描き分け

同じく「自画像を描きなさい」という出題です。この作品は、構図が良く、人物が中央に配置されており観やすい第一印象です。また、カメラ目線にしたり(顔と目線が違う方向を向いている)なども気が利いていて、演出がしっかりなされています。少し気になる点は、髪の毛の色彩と、肌の色彩のぶつかりの印象が強すぎて、形が把握しづらいことです。まずは、光のあたる方向を確認し、顔の正面・側面・上面などの面の向きを意識してみましょう。大きな構造で物を見ること、つまりはベースの立体感作りに課題がありそうです。

空間設定の自然さ

週4日クラスに出題した「部屋と私、というテーマで自由に自画像を描きなさい」という課題です。明快な設定で、自然で、非常に観やすい作品です。作者は、部屋という空間を「壁とカレンダー」というアイテムで表現しました。人物とその周辺の空間がどうなっているのかという設定をしっかり鑑賞者に伝えることはとても大事なことです。具体的な描き込みを見てみると、髪の毛の重量(軽さや重さ)が表現できている点が良いと思います。一方、顔に関しては骨格が感じ取れない部分もしばしばあります。髪の毛に取り囲まれた顔を立体的に表現する、ということをもう少し意識してみましょう。