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2016/07/14

1学期実技模試

実技模試 講評会

今週はじめ、高1生・高2生科では、実技模試課題の講評会が行われました。
高1生・高2生科では毎学期の最後にデッサンの模試を行っており、
最終日には、全クラスの生徒と講師が集合し、合同での講評会をします。

実技模試は、美大入試のシミュレーションや、自分の実力を試すひとつの良い機会です。
今はまだ、個々の作品に細かな点数をつけるわけではありませんが、
いずれ受験生になれば、本番さながらに詳細な採点が行われるわけです。

今回は、講評会で特に評価の高かったトップの作品と、
その作品に対する講師からのコメントをご紹介しましょう。


1学期実技模試優秀作品紹介



特進コース週4日クラス 静物デッサン

特進コース週4日クラス
静物デッサン 木炭紙サイズ画用紙(W500㎜×H650㎜)・鉛筆
K.T.さん

高1生・高2生科はそれぞれのクラスで課題は違うのですが、この作品は今回の実技模試で一番優秀な作品でした。構図の選定、描き出し、制作途中の見直しなど、絵をより良く完成させるために必要なプロセスをしっかり踏むことができるようになっています。そういう意味でも、この作品は偶然ではなく、着実にステップアップし良い結果を導き出す力が安定してきた、その結果なのだと思います。

もちろん、問題がないわけではなく、番線(針金)の描写など、もっと豊かな空間を感じさせるよう絵の中で利用して欲しかったこと、モチーフが置かれている台など(積極的に描いてはいるのですが)に置いた鉛筆の調子が質にならず、鉛筆の線に見えてしまう点などは残念です。これらの問題は描く力というより、自分の絵をより厳しく見直す力、つまり「鑑賞眼」の問題です。このことを意識し、今後しっかりと克服できるよう取り組んで欲しいと思います。




レギュラーコース週3日クラス 構成デッサン

「レギュラーコース週3日クラス
構成デッサン 「日常というテーマでデッサンしなさい」
B3画用紙(W515㎜×H364㎜)・鉛筆 
Y.H.さん 

今の高校生にとって鉛筆を使うこと自体まれになってきているかもしれませんが、さらにそれをカッターで削るという行為は、むしろ非日常と言った方がいいのかもしれません。しかし、絵を習っている高校生にとってはごくごくありふれた行為で、余談ではありますが、一年間に100本以上は削っているのではないでしょうか。そういう意味では作者にとって日常的な行為でもありテーマに沿った狙いとして普通に思いつくことだったのでしょう。

この作品の良いところは視点(対象との距離感)の持ち方とそれに対しての描写力で、作者はこのところ様々な面で力をつけています。ただ今回の作品では、画面下に目を引く要素が多くなってしまい、安定感はあるものの、やや面白みに欠けることが気になります。上部の鉛筆の削りカスや背景の調子などが魅力的に見えるような演出ができるともっと良くなったかもしれませんね。




レギュラーコース週1日クラス 構成デッサン

レギュラーコース週1日クラス
構成デッサン 「私物を持った手を描きなさい」
B3画用紙(W515㎜×H364㎜)・鉛筆
O.M.さん

オーソドックスな課題です。逃げ道がないというか、まず手が描けることが条件ですから、描写力という点で難易度の高い課題です。手は古くはダビンチやミケランジェロも素描していて、過去の美術の歴史においても多くの巨匠たちが描き、練習しているモチーフのひとつです。

この作品は、実際の手の5倍くらいの大きさで描かれていて、描写力の無い生徒が描くと怪物のような手になってしまうのですが、これだけ大きく描いているにもかかわらず、普通の大きさを感じさせてくれる点には驚かされます。私物(鍵)とのバランス(プロポーション)も良いのでしょう。ハイレベルな力が身についてきています。惜しむらくは、鍵の方向性(前後関係)がもうひとつ解りづらいことでしょうか。小さな問題ではあるのですが、手と鍵のふたつしかモチーフとして扱っていないのですからしっかりと描き切りたいところでしたね。




レギュラーコース週2日クラス 構成デッサン

レギュラーコース週2日クラス
構成デッサン 「私物を持った手を描きなさい」
B3画用紙(W515㎜×H364㎜)・鉛筆
U.M.さん

この課題のグループでは2位の作品です。ただ「物を持っているところ」を描くのではなく、周辺との関係を積極的に扱い、絵にしようという試みはとても好感が持てます。マグカップと床との絶妙な距離感や、それを持つ手の形なども理にかなっていて、多くの面で魅力的な作品の方向性を感じさせてくれます。残念なことは、まだ物の見方が輪郭的なこと。そのため輪郭からの空間の回り込みが弱くなり、物の裏側の形を想像しにくくしていることです。具体的にはもっと再現描写の力をつける必要があるのですが、描くこと・見ること・感じることというのは、どれが欠けても、また、どれかが突出しすぎても良い結果にはならないものです。バランスが大切なのです。現状、まだ成長過程の段階ですから、この先、絵を描き続けることでバランスを崩す時期があっても構いません。もしなかなか抜け出せない壁に当たったら、その時に今回の話が思い出せると何かの役に立つかもしれないですね。



夏期講習会では、制作時間も画面サイズも大型になったり、
専攻別の課題(絵具課題や粘土など)を経験することになります。
連日のトレーニングで、絵を描く体力をたっぷりつけてほしいと思います。
みなさん、1学期お疲れ様でした!!



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